外国企業が中国企業に対して技術ノウハウをライセンスする場合には、「技術輸出入管理条例(以下、「条例」という。)」を考慮しなければなりません。従来の条例は、ライセンサー(ライセンスを供与した側)がライセンス権原の保証や技術の完全性など種々の保証責任を負担しなければならない強行法規と解されていましたが、2019年3月2日付けで公布された「行政法規の一部改正に関する国務院の決定」により、条例の一部が改正され、従来ライセンサーが負担しなければならなかった以下の制限条項がすべて削除されました。

  1. ライセンサーの権利担保責任条項(他人の権利を侵害した場合の責任)(旧第24条第3項)
  2. 移転された技術の改良技術は改良した側に帰属させるとの条項(旧第27条)
  3. 技術輸入契約の制限的条項を禁止すること(旧第29条)

この結果、従来はライセンサー側が一方的に負担しなければならなかった保証責任の一部(ライセンサー側の不利益条項)を、契約により当事者間で自由に決められることとなります。今後は従来よりも一歩進んだより公平で対等な立場での技術ライセンス供与が可能になっていくものと考えられ、この意味において、今般の条例改正の意義は極めて大きいものと考えられます。