中国商標出願に際しての事前準備段階における留意点

2013.07.18 

弊所では海外への商標出願を比較的多く取り扱っているが、中でもここ数年は、中国への商標出願が増加している。商標出願についても6ヶ月間のパリ優先権が使用でき、また優先権主張の有無に関わらず国内商標出願或いは国内商標登録に基いてマドリッドプロトコルを利用した商標出願をすることもできる。これらの制度を利用する場合には、いずれも日本国内に出願した商標(或いは日本国内で登録済みの商標)と厳密に一致する商標を出願しなければならない。条件が満たされる限り、パリ優先権やマドリッドプロトコルを利用して商標出願することは、よい戦略であるといえる。

しかしながら、小職の経験上、中国の消費者にとっては日本語や英語を含む商標(マーク)よりも、中国語で記載されたマークへの認知度の方が高くなりやすいため、図形商標は別として、日本語や英語を含む商標だけを出願することは、あまりお勧めしない。すなわち、中国で直接又は間接にビジネスを行うことを前提とする場合は、「中国語」の商標出願をお勧めする。欧米の有名なフランチャイズ店や種々のブランドなども、中国にいけば殆どが「中国語」になっていることに気がつくであろう。

弊所と取引のある中国商標出願を代理してくれるビジネスパートナーのいくつかは、日本語や英語などを含む(中国から見て)”外国語ブランド名”を中国語(漢字)にするネーミング提案を日常業務としてとり扱っている。通常、商標ネーミングの依頼をした場合、その外国語の発音と意味に基づき、依頼人の主要業務や指定商品・役務との関連性などを総合考慮した上、好印象で、且つ商品のイメージにマッチする中国語商標選定し、3~5個程度提案してもらえる。このネーミングの提案は通常3-5営業日程度で完了する。もちろん、提案されたネーミング案から選択した中国語商標は、その多くがさらに先行商標調査を行った後に出願するため、順調に権利化されている。

また、高額で買い取らせるために先取り的に出願し登録をうける「商標ブローカー」などの被害にあわないためにも、可能な限り速やかに出願をすべきである。