PCT出願の「新規性喪失の例外の申立て」

2008.07.01 

弊事務所では、新規性喪失の例外の手続は、種々の理由から、極力この制度を利用しないことをお勧めしています。戦略的に知財を運営している企業や団体では、知財関係者と発明者が正しい知識と意識を持つことで、可能な限りこの制度を利用せずにすむことができるはずです。

しかし、状況によっては、やむを得ず利用しなければならないこともあります。

日本での手続は特許法第30条に規定されていますが、日本で新規性喪失の例外手続をした特許出願を基礎として、PCT国際出願を行う場合には、「PCT第4.17規則に規定する申立て」という制度を利用すると便利です。「申立て」の記載事項及び記載方法の詳細は規則及び実施細則に説明されていますが、要するに、願書の任意的記載事項として、「申立て」を記載できる、というものです。

タイトルにある「新規性喪失の例外の申立」は、 5つある申立事項の一つ「不利にならない開示又は新規性喪失の例外に関する申立て」として、所定の形式と内容に従って国際出願の願書に必要事項を記載しておくことで、その内容に関しては以後どの指定官庁からもそれ以上の証拠の提出を要求されないという効果があります。もちろん、新規性喪失の例外制度を持たない国(欧州等)が指定国となる場合、この制度は全く意味を持ちません。

なお、この制度の詳細は特許庁ウエブサイトで非常に分かりやすく説明されています。

https://www.jpo.go.jp/system/patent/pct/tetuzuki/tt1303-044_qanda.html