特許料の追納による特許権の回復について

2013.09.09 

特許権を維持するのにも費用がかかる。最初に3年間分を一括して支払うが、4年目以後の各年分は毎年納付しなければならない。これを「維持年金」とか、省略して単に「年金」とかいうが、正確には「特許料」(特許法第107条)という。ときどき、特許をとったら年金をもらえるのかと質問されることもあるが、残念ながら、逆に特許料を支払わなければ特許権が消滅してしまう。特許料は特許による技術独占の対価と説明されている。

特許料の納付期限は特許法第108条に規定されており、同条第1項には、第1年から第3年分までは特許査定又は特許審決の謄本の送達があった日から30日以内に一時に納付しなければならないと規定されている。(請求により最大30日間延長できる。)
では、特許料の納付期限を徒過してしまった場合、権利の回復は可能であろうか。

4年目以降の特許料については期間が経過しても経過後6ヶ月以内は「追納期間」または通称”倍額納付期間”と呼ばれ、本来納付すべき金額の「倍額」を納付することで権利を維持する(正確には、一度失効した権利を回復させる)ことができる。また、6ヶ月間を経過した後でも、「正当な理由」があるときは、その理由がなくなった日から2月以内でその期間の経過後1年以内に限り、追納することができる(特許法第112条第1項)。なお、このようにして権利が回復した場合、回復した特許権の効力は善意の第三者を保護するため一定の制限を受けることがある(特許法第112条の3)。