2018.11.21  ブログ 

「ビジネスモデル特許」という言葉がどこから始まったのかはさておき、この言葉は、あたかも「ビジネスモデル」が発明に該当し、ビジネスモデルそのものについて特許を取得できるという誤解を生みやすい言葉である。

正確には、新規なビジネスモデルを具現化する際に用いられるハードウェアやソフトウェアを組み合わせた課題解決手段が発明に該当し、コンピューターソフトウェア関連発明の一態様として、新規性や進歩性その他特許要件を具備することを条件に、特許権を取得することが可能である。保護されるのはあくまで技術的側面である。特許審査基準上では、人間が行うビジネスの単なるシステム化と判断される場合には、特許法上の発明に該当しないと判断され、拒絶される。そのため、新規な技術的特徴部分を盛り込む必要がある。例えば、近年はAIやブロックチェーン、IoTといった最近の技術と絡めての出願が増加している。発明を構成する各要素技術が公知技術であっても、「特定の用途」に適用した場合には、「コンピューターソフトウェア関連発明の一形態」として、保護されうる。この意味において、正確には、「ビジネス関連発明」などの表現が用いられるべきである。

特許庁は、今年(2018年)3月にコンピューターソフトウェア関連発明の審査基準の改訂を公表し、今年4月から改訂後の審査基準等を参照した審査を開始した。具体的には、IoT関連技術に係る事例の追加を行うなどが中心である。AI(人工知能)やIoTなどを発明の構成要件に含む発明も、基本的には、ビジネス関連発明などと同様に、「コンピューターソフトウェア関連発明の一態様」として、発明の成立性を審査し、新規性・進歩性等、記載要件の特許要件を審査する方針に変更はない。

 

参考:特許庁ウェブサイト

「コンピュータソフトウエア関連発明に係る審査基準」の改訂について (平成30年3月14日公表)

 

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