2013.07.04  ブログ 

以前、弊所の海外のクライアントから、日本の知的財産権を侵害されたので警告状を作成し発送して欲しい、との依頼を受けたことがある。調べてみると侵害者(正確には侵害被疑者)のリストには海外の企業が含まれていた。国内は問題ないが、内容証明を海外に発信した経験がなかった。可能かどうか調べたところ、答えは「不可」とのこと(*1)。他の方法も考えられたがそもそも当事者の双方が海外であるため、場合によっては法廷地(裁判所)が海外になる可能性も高い事案であった。
しかし、侵害地は日本国内であり日本の知的財産権侵害をめぐる渉外事件であるから、法廷地がどこになろうとも、準拠法は日本法となる。侵害鑑定などは通常業務の範囲であるから、結局、本件は現地国の法律事務所に勤める知り合いの弁護士を通じ、渉外的な部分は現地事務所側で、実体的な事案の分析検討・指揮及び国内業務については弊所側で、役割を分担して対処することにした。

弊所では今のところ、事務所の規模も小さく、小職自身の訴訟経験も民事事件についてはまだまだなので、事件の規模や内容に応じて必要な範囲で国内外の経験豊富な法律事務所・特許事務所等と柔軟に”team up”することで、紛争処理に当っている。弁理士コア業務(調査・鑑定・対特許庁手続)以外については毎回が新しい経験であり、教わることばかりである。

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*1)日本郵便ウェブサイト(よくある質問)
Q. 「海外宛へ内容証明を差し出すことができますか?」
http://www.post.japanpost.jp/question/660.html

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