PLT(特許法条約)加入に向けての動き

2010.07.21 

わが国は2010年7月現在、PLT(Patent Law Treaty)に未加盟であるが、特許庁では2014年の稼働を目指して進めている業務・システム最適化計画を前提としつつ、加盟に向けて準備が進められている。

これに伴い、国内法の修正が必要となる事項の一つに、「指定期間経過後の救済」、「権利の回復」に関する規定があるが、平成22年7月5日(月) に開催された産業構造審議会知的財産政策部会では、わが国の現状を踏まえた今後の検討の方向性について次のような議論がなされたとのことである。

「費用対効果の観点を踏まえ、PLTの手続のうち、システムの改造が軽微で早急に対応が可能なPLT第12条における「権利の回復」に焦点を当てて導入を検討する。具体的には、他に救済の手続が設けられておらず、導入しない場合にユーザーにとってデメリットが大きいと考えられる下記の三つの手続を対象にして、「権利の回復」を導入することについて検討を行う。

(1)外国語書面出願4の翻訳文の提出(特許法第36条の2)
(2)外国語特許出願(PCT)5の翻訳文の提出(特許法第184条の4)
(3)特許料の追納(特許法第112条の2)

上記三つの手続については、手続期間を徒過してされた手続についてなされた手続却下処分(特許法第18条の2)に対し行政不服審査法による不服申立てがあり、これらの手続における権利の回復について、ユーザーのニーズが認められる。」

さらに、
「なお、PLTへの加盟を含めた他の手続の導入については、新システムが安定的に稼働した後に、改めて検討を行うことが適当である。」

と結んでおり、新システムへの移行が無事終わった後、さらに検討を行うとしている。今後の動向に注目したい。

(参考)

・産業構造審議会知的財産政策部会第30回特許制度小委員会 配布資料1
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/tokkyo_shiryou030/01.pdf

・特許法条約(PLT)の概要について

http://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai2/plt_120620.htm

・PLT条文 (日本語訳)

http://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai2/pdf/plt_120620.pdf